それいけ!タボリーマン

映画「ブレイブストーリー」 なぜイマイチ?理由を考えてみる

プライムビデオで無償公開されている「ブレイブストーリー」を子供たちと見てみた。

5歳と8歳の子が最後まであきずに見ていたので、ストーリーとしては分かりやすいし、超絶つまらん!という内容ではないんだが、何か物足りない感じのする映画だった。

そのため、子供と見る映画としてもオススメしないし、まして大人だけで見る映画としては全くオススメできない。

ちなみに原作は未読。原作を読んでから見ると評価が変わる可能性はある。

なぜイマイチ?

まず、ワタル(主人公)に訪れる不幸(両親の離婚劇)が唐突すぎる。序盤に出てくる父と母の様子に、離婚の危機を察知する材料はない。気難しそうな父ではあったが、母は幸せそうに見えた。

また、そのあと母がガス中毒で病院に運び込まれるが、事故なのか故意なのか判別がつかない。夕食を準備してた雰囲気があったので、事故なんだろうけど、状況的には故意なものにも思える。仮に故意なら、ワタルを放置して自分だけイッてしまうのは、あまりに無責任だし、そんな母を救うために命がけ(?)の冒険に出るのは、動機の共感度合いは弱い。

ヴィジョンに入っていきなり「お試しの洞窟」なるドラクエかぶれした中学生が作りそうな試練があって萎える。そしてお試しの割になかなかハードな試練なのも、単に派手な演出やりたさありきの薄っぺらさも感じた。さらに、結果発表で点数化される下りも完全に蛇足で、これから真剣勝負に向かう気持ちを削ぎ、テーマパークのアトラクションを楽しむような軽いノリになり居心地が悪い。

あとどこでもありそうな宝玉集めを告げられ、旅が始まる安直さや、いきなり宝玉を一つ授けられるゆとり仕様など、ヴィジョンが厳しい所なのか易しい所なのかが掴めず、違和感しかない状態がひたすら続く…

残る宝玉は4つ!それ多くね?2時間の尺で収まるのか!?の不安も募って、この時点でこの映画はやべーやつの香りがムンムンする…(汗

んで砂漠へ飛ばされ、暑さやのどの渇きに苛まれることなく、モンスターに襲われキースと出会うところも、砂漠いらんやん!なんで砂漠にしたん!?

以下略

こんな感じで、違和感満載で話は進んでいく…

結局何がイマイチだったのか?

大人向けの原作を、子供向けのアニメ映画として仕立て上げた事が、イマイチさを生んだ要因と考える。

また、2時間の尺に収まらない原作の映画化も、無理があったように思う。1~2クールのアニメ番組にするボリュームな気がしてならない。

もし、ポジションを大人向けにし(せめて中高生向けにし)、原作を安易になぞらず、キャストや世界観、テーマをモチーフに脚本を一から起こしていたら、もっと締まりのある内容になったように思う。

素材は良いとおもうだけに、惜しい映画だった…(合掌

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