BIRDMAN(和田唱 3rdアルバム) 全曲レビュー

2024年6月27日

発売から一ヶ月ちょい経過し、30ループ以上聴いたので勝手気ままに全曲レビューしてみる。

まだ?

現状に一定の満足感がありつつも、もっとこうありたい…という気持ちを語る歌

ありたい姿を満たそうと悪戦苦闘するは、人類の歴史そのものか。

見たいもんのリストに、モノリス(進化の象徴)を加えとこ

毎日ポストを覗いているけど

頼んだものはまだ届かないから

僕のマイクはちょっと小さいけど

聞こえてるかな? One Two! One Two! One Two!

UR3D

Mだとしてもメンタルいってまう時代にあって、仮想現実に籠もらず、リアルを大事にせよと教えてくれる歌

マトリクスガール ver.2

タイトルは、You are 3Dの略

「アカシック」とは、サンスクリット語のアカシャ(阿迦奢)が由来で、「虚空」「空間」「天空」などを意味する言葉です。

https://tennenseikatsu.jp/_ct/17478082

レッドワインもう一杯!

赤い血か癒やしのエリクサーか。この曲では後者であろう。

Bleed…

SNS等の濫用により狭く住みづらい世界になってしまったことを改めて知らされる歌

水面下で悪事を誤魔化し揉み消しそれで良し、とする人は人狼に喰われてやむなしとしても、被害者なのに口撃されたり、善良に生きようとする人にもちょっとしたボタンの掛け違いで、情け無用なバルカン砲が牙を剥いたりの非情な世界が広がる。

情け無用にチェックマークして同意!したつもりはないのだが…

ところで、ここで登場する違法買春する大物シンガーって誰のことだろう(汗

Bleedとは「出血する」の意

レッドワインならぬ赤い血か…

カウントダウンまでに 何度でも Have a nice trip!

E.T.

わかり合いたい・分かち合いたい、ただそれだけなのに叶わない。多様性が広がり、同じことで笑い合うよな一体感を得るのが昔に比べ難しくなった、と感じさせる歌。

赤ワインがまたしても登場。ここでは忘却のための一時しのぎな物の扱いか。

ボトル空いた ずいぶん回った

でもまだ起きているよ

Stay

物事の不確実性が高く、将来の予測が困難な時代にあって、ひとりじゃないことの強さを知った幸せなカップルの歌。

ここにあるよ

一番幸せだった男の恋の歌

まだ聴かせはしない

まだ書き終わってない

Boy

大切な人との別れを偲ぶ歌

遠くへ遠くへだんたん消えて行かないで 行かないで

この列車に君は乗っていないから

君はズルいぜ一足先に 今どこに

終身刑

令和版のPink Prisonerな歌

と思ったが、なんかそんなに親密な仲ではないかな?3度の口づけとプラスアルファだけで、一千年付きまとってやるぜ!なストーカー気質な人の怖い恋の歌かな(汗

いやいや、よく歌詞を見ると「時を止めた君にキスして」「君は僕を好きだったのに 運命って嫌いだよ」とあるから、恋の序章で死別した彼女を想い続ける男の歌かな?

「君が僕を思い出したことはあるのかな?」とあるから、2人の意思には反した外圧により引き離されたのかもしれない。

もうあと10秒(笑

シニカル期

人基準で生きて虚しさを覚え、自分の夢に突き進んで破れて、燃えるような恋をしていつしか冷めて、色んな感情に揺れ動いた末にシニカルに佇むしかないのか?と諦めかけている男の歌

シニカルとは、皮肉な態度をとるさま。冷笑的、嘲笑的。

心の種火を絶やさないならば、新たなMJやレノンはきっと現れるよ

毎朝がワクワクするような世界はきっとある

今シニカル期なら次は何期だろう?

アルバムのタイトルを導いた歌であり、夢半ばで叶うかどうかも不透明なうえに、世界は分断の流れが加速して不穏な中、何を軸にして生きるべきか悩む歌

UR3Dの一節、「だけれど今夜 シリアスなんか 効果のない薬みたいだ」くらいの気楽さでいいんじゃない?

絶対的な価値が「お金」くらいしかない時代だから。この絶対的な価値というのを手放して、各々の価値に生きたら良いんじゃない?と思ったりする。が、これは言うは易し…だね。

ねえ悲しみは いつか消えてくれるの?

ずっと空から物事を 見れるほど悟っちゃいない

ねえ僕らは輝くために ここに来たのではないの?

この世の無残さと愚かさの中 夢見てりゃいいのかい?

クロノロジー

組曲のような、輪唱のような不思議な構成の楽曲で、宇宙の深淵や人間という小宇宙にも迫るような、とても広がりと奥行きのある歌

サビのメロディーが複雑に絡み合う部分が、なんとも言えないアジがある。UNITE DEVIDEも然り、重ねの妙。

曲調もバラエティに富んでいて色んな展開があり、何度も聴きたくなる不思議な魅力がある。

「鳥」と同様に歌詞はシリアスなんだが、重苦しいシリアスさはなく、フラットさの中に渋み・重みみたいなのが練り込まれているように感じた。

余談だが、イントロはGRAPEVINEのナツノヒカリを彷彿とさせる。Chronologyというシングル集に収録されているのは偶然か…

ごめんねの効能

本アルバムはシリアスなものがずらりと並ぶ中、ラストでほっこりさせてくれる癒やしの歌

シンプルだがとても大切なことをさらりと教えてくれる。

裏に効能は書いていないけど、絶対効くやつ(笑

まとめ

アルバムのテーマは「分断された世界から、(多様性を認め合いつつ)全員で輪になって歌うような世界へ」。

「いっそ分裂」をより解像度を上げて歌い上げる。

個人的には、重いテーマの曲の割合が大きいのがややしんどかったりした。良い曲が詰まってるけど。「UR3D」や「ごめんねの効能」の様な、気持ちがほっこりする曲の割合がもう少し多いのが好み。

ハッピーエンドが好きな僕などはもう古いのかな?

一足お先に50歳(1974生)になりました。